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太陽がたっぷり詰まって夏野菜もいよいよ本番です。

何といっても今の日本は便利というか進んでいるというのか、竹の子とか梅の実、らっきょうのような特別なものを除いては、一年中手に入らないもののない野菜コーナーの充実した国です。
トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、いづれもどこでもいつでも買える品々。
本当はこれ皆夏のものです。
太陽の照りつける庭や畑では、姿形もいろいろ、色鮮やかに実をつける夏野菜達!

イタリアの南の島シチリアではカポナータ、南仏ではラタトゥーユ、今ではもう日本でもすっかりおなじみの夏野菜の煮物があります。
特別な調味料も使わずたっぷりの野菜を煮て、何日間か食べ続けることになりますが、まさしく日本の煮物と同じで、作った日より翌日の方がさらに美味しく、冷やしても温かくても、付け合わせととしても、パスタソースとしても本当に便利なものです。

これにお肉を入れて煮込んだ料理になると、これはメインのおかず。
肉にからみつく野菜のエキスは、夏を乗り切るための人々の知恵なのです。
夏野菜の特徴は、何といっても濃く鮮やかな色とその栄養価です。
ほてった体の熱をとってくれる効果もあります。

野菜だけでも充分美味しいものに豚肉を加え、豚肉のビタミンB、B2とニンニク、玉ネギなどを合わせることで、栄養の吸収力はぐっと上がりますし、野菜も食べ易くなって3日分のつもりのたっぷりの量もあっという間に食べ切ってしまうかもしれません。
隠し味に酢を入れると旨味を増すと同時に梅雨の季節の防腐効果も上がります。

地養豚レシピ│豚肉のラグー 
太陽をいっぱい浴びた夏野菜達をたっぷり食べるレシピ

豚肩肉      2〜300g

塩・コショウ   適宜
小麦粉      適宜

セロリ      1/2本
ズッキーニ    1本
ナス        2本
かぼちゃ     1/6個
赤ピーマン    1個
黄ピーマン    1個
トマト       4〜5個
玉ネギ      1個

赤唐辛子     1本(種を取り丸のまま)
ニンニク     2片(みじん切り)
オリーブオイル  200cc
白ワイン     100cc
酢          50cc

[好みの香草]
タイム・ローリエ・バジリコ・オレガノ・ローズマリー・ラベンダー・フヌイユ・セージなどなど
1.豚肉は適当な大きさに切り、塩・コショウ、小麦粉をつけて余分な粉ははらっておく。
2.鍋にオリーブオイルを半量熱し、強火で肉を炒める。
3.夏野菜を食べやすい大きさの乱切りにする。
4.鍋に残りのオリーブオイルを熱し、野菜を火の通りにくい順に加えて炒め、最後にトマトも加える。
5. 4に肉と、赤唐辛子、ニンニク、イタリアンハーブなどを加える。
6.白ワインを注ぎ入れ、弱めの中火で30〜40分煮込む。(鍋ごと200℃に温めておいたオーブンに入れて1時間煮込んでもよい。)


肉は豚肩肉の他、豚バラ肉でもよい。
お好みの野菜も加えて。トマトはトマト缶でもよい。

谷島せい子 Profile
航空会社でのフライト勤務の後、映画会社の海外コーディネータ兼通訳として働く。
結婚後、有名プロよりフランス、中華料理の指導をうける。茶道教師であり、料理に堪能な母に最も味の影響を受け、レストランコーディネートの経験も経て、独自の家庭料理の教室を育児の傍らスタートさせる。この20年間をベースに南麻布にスタジオNOWを開設。
銀座TOTO Recipe館でも講師を務める。
現在、NHKをはじめとするテレビ、雑誌等でも主婦の視点から料理生活のアイディアを提案。
【出版書】
 『上手な包丁さばき』(金園社)・『ふだんの日のごちそう』(共署、文化出版局)
 『新保存食レシピ180』(主婦と生活社)・『元気をごっくん!モーニングジュース』(NHK出版)
 『ひとりぶんから作れる小さな献立』(文化出版局)・『ババちゃんのおやつ』(雄鶏社)
 『もっと豆腐が好きになる』(雄鶏社)『フレーバーソルト&シュガー』(光の家協会』
 『からだがよろこぶ ジュースレシピ230』(主婦と生活社)など
 月刊『ランティエ』に「谷島せい子の食べごろ料理帖」連載中。

※スタジオMOWホームページへ

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