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長い暑さの後のこの秋、本当にほっとしたところ、先日長〜い大きな蓮根が送られてきました。
山も里も秋の産物が続々と出はじめ、蓮根のうれしい出番もやってきました。

神社の池のきれいな蓮の花を見に行ったことがあります。
明るい緑の葉に水のしずくが輝き、ビロードの上にビー玉がのっているようだったのを憶えています。

蓮の葉は夏の暑い間に深い緑色に変わり、池のほとりの銀杏の葉が黄色くなる頃には茶色く変わっていき、ある日神社の人達が一斉にその根を引き上げます。
泥の中から黒い長い根が続々と引き上げられ、井戸水で洗うと真っ白な蓮根が出てきて驚いたことも思い出しました。

蓮根は時間が経つと茶色く変色してくるので、新聞紙を少し濡らして包み、大事に冷蔵庫へ。
でも、新鮮な状態を楽しみたいのでたっぷり和風ピクルスにしました。
ピクルス液に漬かっていれば、歯ごたえのよいまま2カ月位は楽しめます。

味の淡白な蓮根は豚肉との相性ももちろんよく、ベーコンを巻いて焼くだけでも美味しいですが、今日はピクルスにした蓮根をいつものハンバーグを付けて焼いてみました。餃子の種でもよいですね。
ピクルスのほのかな酸味と歯ごたえは肉汁との相性も良く、味も丁度よい感じに仕上がります。
せっかくの実りの秋をながく楽しむ一工夫、いかがですか?

地養豚レシピ│れんこんハンバーグ
酸味と歯ごたえが愉しいれんこんピクルスのハンバーグ。
秋の味覚「れんこん」をながく愉しみましょう。

【れんこんハンバーグ】
ハンバーグ種     約300g
れんこんピクルス   8個
片栗粉          適量
サラダ油         適量


【れんこんの和風ピクルス】(作りやすい分量)
れんこん    大1節(約350g)

[A]
水      2カップ
塩      大さじ5
 
[B]
酢      1/4カップ
砂糖     大さじ2
水      1と1/2カップ
昆布     5cm角1枚
【れんこんハンバーグ】
1.いつものおうちのハンバーグ種を用意し、8等分して丸める。
2.れんこんピクルスの水気を拭き取り、全体に薄く片栗粉をふる。
3.れんこんの片面にハンバーグ種をしっかり押し付け、形を整える。
4.フライパンにサラダ油を熱し、肉の面を下に、水か白ワインを入れてフタをし、蒸し焼きにする。肉に火が通ったら裏返してれんこんに軽く焼き色をつける。


今日はEXVオリーブオイルとバルサミコをふり、セージを飾ってイタリア風にしましたが、れんこんの味がしっかりあるので何もなくてOK。ハンバーグ種もいつもより薄味で大丈夫。れんこんピクルスはそのまま食べられるので、肉に火が通ればOK。


【れんこんの和風ピクルス】(作りやすい分量)
1.Bの材料をほうろう鍋で煮立て、冷ましておく。
2.れんこんは皮をむいて1cm厚さの輪切りにし、塩ひとつまみ(分量外)を加えた熱湯に入れ、再び沸き上がったらザルにあげて水気をきる。
3.2をバットに移し、Aを煮立ててかけ、30分おいておく。
4.清潔な保存ビンに水気を切った3と昆布を入れ、1を全体が浸かるように注ぐ。


1日以上おく。2〜3日から2週間が食べ頃。
好みで赤唐辛子、にんにく、粒コショウ、生姜等を加えても。 
今回はハンバーグ用に1cm輪切りを使いましたが、れんこんの切り方は他に薄切り、縦切り等お好みで。

谷島せい子 Profile
航空会社でのフライト勤務の後、映画会社の海外コーディネータ兼通訳として働く。
結婚後、有名プロよりフランス、中華料理の指導をうける。茶道教師であり、料理に堪能な母に最も味の影響を受け、レストランコーディネートの経験も経て、独自の家庭料理の教室を育児の傍らスタートさせる。この20年間をベースに南麻布にスタジオNOWを開設。
銀座TOTO Recipe館でも講師を務める。
現在、NHKをはじめとするテレビ、雑誌等でも主婦の視点から料理生活のアイディアを提案。
【出版書】
 『上手な包丁さばき』(金園社)・『ふだんの日のごちそう』(共署、文化出版局)
 『新保存食レシピ180』(主婦と生活社)・『元気をごっくん!モーニングジュース』(NHK出版)
 『ひとりぶんから作れる小さな献立』(文化出版局)・『ババちゃんのおやつ』(雄鶏社)
 『もっと豆腐が好きになる』(雄鶏社)『フレーバーソルト&シュガー』(家の光協会)
 『からだがよろこぶ ジュースレシピ230』(主婦と生活社)
 『缶詰でおいしいレシピ』(家の光協会)
 『決定版!体を温めるしょうがレシピ』(アスペクト)
 月刊『ランティエ』に「谷島せい子の食べごろ料理帖」連載中。

※スタジオMOWホームページへ

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