地養豚.COM　-健人豚クラブ-

コトコトと煮える大鍋から出てくる香りや音は、どこかホッとするような、子供の頃の台所を思い出させてくれるような・・・幸福せの漂う気がします。
寒さ増すこの季節、友人を集めて家で食事しよう・・・なんていいのでは。
とにかく男性達に人気の料理が“豚の角煮”。料理する側にとっても、ゆっくり煮込みさえすれば他には難しいこともなく、こういう料理は嬉しいもの。

私の家では東坡肉（トンポウロウ）という中国風に作るのがもっぱらですが、沖縄名物“ラフテー”も美味しいもの。和食屋さんで食べる練りがらしののった角煮も捨てがたい。
これは、どれもルーツは同じ中国からのようです。
まずはスパイスを加えた東坡肉からご紹介しましょう。
次回はラフテーに挑戦です。

※中国の詩人「蘇東坡」が作ったので東坡肉と言うようになったと言われています。
この料理が他の２つと違うのは、八角というスパイスでしょう。この香りがないと角煮になってしまいます。

※地養豚の角煮レシピ第二弾【豚の角煮】はこちら
※地養豚の角煮レシピ第三弾【ラフテー】はこちら

地養豚レシピ│東坡肉（トンポウロウ）
元祖豚の角煮。中国の杭州辺りでよく食べる角煮です。
長崎の卓袱（しっぽく）料理では東坡煮（とうばに）と呼ばれています。

豚肉　　　　　１ｋｇ　（バラ肉固まり）
長ねぎ　　少々　（緑の葉の部分）
生姜　　　　　少々

サラダ油　　適宜

[調味料]
酒　　　　　大さじ２～３
醤油　　１/２カップ
砂糖　　大さじ２
八角　　１片

1.豚バラ肉の固まりは脂肪の多いところは削り取っておく。沸騰した湯でゆがく。
（脂肪を抜くため）

2.1の豚肉をなべに入りやすいくらいの大きさに切る。たっぷりのサラダ油を入れた
中華なべで、全体に焦げ目をつける。

3.厚手の深鍋に長ねぎの緑の葉の部分と生姜の切れ端を入れる。豚肉も入れて
（肉は適当に食べやすい大きさに切っておいてもよい）ひたひたにかくれる位の
水を加えて強火で煮る。一度煮立ったら、弱火にして１時間位煮込む。この間、
何度かあくを取り除く。

4.豚肉に箸がスッと通るくらい柔らかくなったら、調味料を加える。水分が足りない
ようならば水を随時注ぎ足す。ここで味を見て甘口が良い時は砂糖を３倍くらい
まで増やして加える。（砂糖を多めに入れた場合は特に焦げないように注意する）
３０分～１時間位煮込んで味を調える。

≪参考≫
＊付け合わせに炒めたほうれん草などを一緒にいただくのも好吃

谷島せい子 Profile
航空会社でのフライト勤務の後、映画会社の海外コーディネータ兼通訳として働く。
結婚後、有名プロよりフランス、中華料理の指導をうける。茶道教師であり、料理に堪能な母に最も味の影響を受け、レストランコーディネートの経験も経て、独自の家庭料理の教室を育児の傍らスタートさせる。この20年間をベースに南麻布にスタジオNOWを開設。
銀座TOTO Recipe館でも講師を務める。
現在、NHKをはじめとするテレビ、雑誌等でも主婦の視点から料理生活のアイディアを提案。
【出版書】
　『上手な包丁さばき』(金園社)・『ふだんの日のごちそう』(共署、文化出版局)
　『新保存食レシピ180』(主婦と生活社)・『元気をごっくん！モーニングジュース』(NHK出版)
　『ひとりぶんから作れる小さな献立』(文化出版局)・『ババちゃんのおやつ』(雄鶏社)
　『もっと豆腐が好きになる』(雄鶏社)『フレーバーソルト＆シュガー』(光の家協会』
　『からだがよろこぶジュースレシピ230』(主婦と生活社)など
　月刊『ランティエ』に「谷島せい子の食べごろ料理帖」連載中。

※スタジオMOWホームページへ