日本より養豚の歴史が永いスペインではイベリコ豚が有名な銘柄ですね。これはイベリア種という黒豚の純血度が75%以上のものを銘柄として言います。面白いのは育て方でイベリコ豚を山に放牧する飼育法があります。これはモンタネーラと呼ばれる飼育方法でその特徴は山で放牧させどんぐりを食べさせ、それにより豚の肉質を大きく向上させる方法です。一方どんぐりを食べなかったイベリコ豚はピエンソといわれ区別されどんぐり放牧のみで育てたイベリコ豚はべジョータと呼ばれこれが最上級の銘柄となります。つまり美味しいイベリコ豚のキーワードはどんぐりなのです。
ところで地養豚を育てるときに使われる混合飼料「地養素」に含まれる木酢液は、炭を作る時の熱分解によってどんぐりの実る木の成分を集めたものです。どんぐりも木の成分が全部入って実るものですから含まれている物質に多くの共通部分があります。こんなことから地養素を豚に食べさせると豚がおいしくなるということはスペインのモンタネーラに近い作用があるのではないかと思っています。
さらに地養素を食べさせた豚は木酢液のはたらきで、体質がアルカリ化傾向になり体色もよくなります。これは豚の体内環境がいい状態にあり健康に育っていることを示しています。人間でも最近「お酢を飲んで健康に」なんてやっていますがあれと同じで豚が健康に育つ源でもあるのです。
地養素にはこのほか豚を元気に育てるためにヨモギと海藻が加えられています。 |